2012年12月6日木曜日

1X11A139 藤巻 佐有梨 A+++








ソウゾウ ツクル シンカイ
黒いケント紙に点描から線、三角形へとモチーフが発展しており、増殖してゆく細胞のようだ。時間をかけて丁寧に作業をしたことが感じられる。立体的なようで平面的でもあり、モノトーンでありながらカラフルで、深海の持つ不思議さが奥行深く表現されている秀作。(安東)

1X11A059 小林 大純 A++

















「おかあさん、この中にはなにがあるの?」
雨の日になると突如出現する水たまりに「シンカイ」をみつけた作品。
水たまりの表現方法に工夫がこらされ、異次元の可能性を上手く表現している。本のつくり方もレイヤー状に深まっていくように凝らされており、水たまりのエッジは土の表現がほどこされている念の入り様だ。
裏表紙のカットも密かな存在を際立たせていて、効果的。(間下)

1X11A002 秋間 弘貴 A++





















Touch

ボルヘスの陰翳礼讃の中で、著者が盲目に段階的に変化していくときにとぎすまされていく異質の感覚肌理の詳細なグラデーションのようなものが、シンプルに表現されている。(博多)

1X11A024 内島 達也 A++














 「穴に落ちたら」
丁寧に作られた表紙のデザインが目を引く。白と黒のモノトーン構成が地上と地下の境界を思わせ、地下の存在が見え隠れする。地上にはどんよりと曇った空の下に都市が広がり、車が走る。地下には発泡スチロールで作られた、手のあとが感じられるようなごわごわとした混沌とした世界が広がり、独特の息づかいが感じられる(安東)

1X11A097 田川 萌子 A++






















シンカイ
“しんかい”の生ものたちは視覚をもたないけれど…さまざまな感覚によって世界を感じとっている。この命題を、ひとつのストーリーとして、その理由をさぐるようにして絵本として作品化している。小さな現象を捉え、それをバネとして、十数項の絵本とした作者の意欲と姿勢をかいたい。(入江)

1X11A094 髙橋 まり A++





















 「ワタシノシンカイ」
作者の「しんかい」の世界に生きられているものたちを水彩画として3項にわたって展開している。Boschの画く世界のようにおどろおどろするのでもなく、既存の生物たちが「ワタシノシンカイ」で変容しながら、作者の世界を繰りひろげるのである。力の入った表現として好感がもてる。(入江)

1X11A078 新庄 沙紀 A++










シンカイ
全世界とつながろうとする感覚器のむき出しのネットワークの力強さを感じる。
オープンエンドな感覚の網は、小さな振幅の中にすべてをとらえるような動きをもっている。(博多)

2012年12月5日水曜日

1X11A080 神保 洋平 A++











Listen to music
 音楽を聞きながら電車に乗っている時の心情を上手く表した作品。同じカットで時間の変化と音楽の移り変わりの双方を、トレペを使うことによって一体化して表現できている。地下鉄の持つ異次元さも上手くとり入れた。
もう少し丁寧さがほしい。(間下)

1X11A053 藏田 夏美 A++
















視えないものが視える
表情豊かな生き物が団体で浮遊している。海の底の方から見上げたアングルを表しているのだろうか。空から降ってきたしずくにあたったかのように、四方八方に散ってゆく動きが面白い。もう少し生き物が数多く描き込んであると全体に深みをもたらしたと思われるが、愛嬌のある世界観が面白い。(安東)

第七課題『シンカイ』


出題者 安東陽子
 
シンカイ


「深海」は存在することはわかっていても本当の実態がわからない世界と言え
ます。光が届かない深い海には目の見えない生物がいて、目が見えない代わり
に他の感覚が研ぎすまされています。普通の状態では当たり前の能力がなにか
欠けているとか、特殊な技能がひとつだけ突出しているとか、日常とは異なる
バランスで成立する、深海のような世界を自由に思い描いてストーリーを作っ
てください。

提出物:ドローイング(275×275cm、表紙を含むドローイング3枚以上)
出題日:11月21日
提出日:11月28日 13時30分(厳守)
講評日:12月 5日


2012年12月2日日曜日

第六回赤坂メディアアート展について

「設計演習B/C」の授業では舞台を教室から赤坂にうつす課題があります。そして今年は、
一つの授業を超えて一つの発表できる場をいただくことができました。港区赤坂地区が主
催する「赤坂メディアアート展」とコラボレーションし、学部2年生の作品が赤坂の街の中
で実現致します。

第2課題「あ!あか・あかさか」の提出作品から選ばれたのは、新庄沙紀さんの作品「あい

だにひそむもの」です。未知の生物を仮想し、その生物達の視点を通して赤坂の街を見て
いく彼女の作品は、1冊の絵本としてまとめられておりました。奇妙で愛嬌のあるいきもの
たちは、その場所の地霊のような存在なのかもしれません。

この絵本から展開する赤坂メディアアート展は12月のクリスマスシーズンから開催致しま

す。(内容の詳細は改めて本ブログにてお知らせ致します。)


第六回赤坂メディアアート展

赤坂×設計演習コラボアートイベント

あいだにひそむもの

■開催日:2012年12月21日〜2012年12月25日
場所:赤坂通り商店街
    赤坂第一商店会
    赤坂一ツ木通り商店街
    赤坂みすじ通り
    エスプラナード赤坂商店街


ご家族ご友人と一緒にお越し頂けたら幸いです。

設計演習TA


2012年12月1日土曜日

1X11A095 髙橋喜子 A+++

1X11A116 永野仁志 A++


1X11A112 永田奏 A++

1X11A102 田村公佑 A++


1X11A094 髙橋 まり A++


1X11A097 田川萌子 A++


1X11A172 若山麻衣 A++


1X11A072 佐藤広章 A++

1X11A049 木村由佳 A++


1X11A025 内田久美子 A++


1X11A096 髙橋 蓮 A++


1X11A008 飯嶋美希 A++

第六課題『インタビュー隣人』


「インタビュー隣人」

出題者:間下奈津子 




カメラの前で隣人をある一定時間「インタビュー」します。
そこには隣人の一面と、そしてあなたとの関係性、
あなた自身が映し出されています。
その素材から「なにか」を抽出して下さい。
抽出されるものは、隣人の特徴なのか、あなたの隣人に対する思いなのか、
もしくは二人が対話することによって出来た空間なのかも知れません。
「なにか」がはっきり伝わるよう表現して
60秒以下の動画を生み出して下さい。
隣人はあなたにとっての隣人であればかまいません。
タイトルを付すこと。


提出物:映像(CD-Rに焼いて提出) 
15-60秒間+最初と最後にクレジット(タイトル、学籍番号、氏名)
CD-R学籍番号、氏名、携帯番号を直接明記して提出のこと。    
動画の形式はmov,flv,mp4,avi等で重くしすぎないこと。


出題日:1114
提出日:112210.00-17.00@入江研
講評日:1128
 

2012年11月27日火曜日

1X11A002 秋間 弘貴 A+++



 










表面が完全に乾ききっていない石膏のしっとりした手触りが心地よい。風船で形成された孔は程よいバランスで、そこにできた空間は互いにつながっていない箇所もあるがつながっている箇所もあり、全体として風通しのよい印象を与える。一方で、孔だらけの物体はボリューム感を持って空間を占めており、存在を主張している。(安東)
1X11A130 濱島 啓彰 A++














おびただしい量の綿棒をゴムでくくって一体化した作品。
日常的に誰もが綿棒の頭と軸の部分の差からおきる粗密の差には気がついていても、この量で立体として立ち上がってくると、一種別なオブジェとして存在感が出てくる。綿棒という素材のえらび方、出たりひっこんだりの具合と質感が功を奏した。白いひまわりの種のようにもはちの巣にもみえ、みていて見あきない。(間下)

1X11A102 田村 公佑 A++



 




















偏形な三角柱体。大きな二面に矩形の開口部がとられ、後の3面は半透明な素材が使用されている。その内側の二面が鏡面となっていて、その開口ある立体を鏡像として増幅させている。物としてPorusというより、表象としてPorusな印象を今様の素材で見せている作品。(入江)
1X11A124 橋爪 慧太 A++


 
















「骨」
プラスチックで出来た四角い枠を熱で変形させたものが土台の上に4つ並んでいる。タイトルの「骨」からは肋骨のような背骨のような体幹が喚起され、つややかな表面とそのゆがみからは車や飛行機のスピード感のようなものを連想させる。ポーラスを考えた時に果たしてその空間に通過するものは何であろうか、ということを考えさせられる。(間下)

1X11A096 髙橋 蓮 A++


 












溶かしたろうを型に入れてできたかたまりに、様々な大きさ型の孔がランダムに形成されている。ろうの半透明な材質が、青い孔からもれる光の色を柔らかく台座の表面に表現している。鋭角で構成される、一見すると堅い物体と淡い色彩が良いコントラストを与えている。(安東)
1X11A031 大高 翔吾 A++



 























山脈のように造形的なシワを持つベースに、ミクロな質感をもつ、くずれた立方体がしつらえられている。ちょう観的な面に集約された構成と、面がくずれて糸をひいて線的になっていく2つの対比が、ポーラスのもつ特性に奥行きを与えている。(博多)


1X11A168 万木 景太 A++


 




 









順番に大きさが変化するおなじ形の網が核と思われる物体の引力によって変形しているようだ。丁寧な加工によって、網のない空間にも引力が存在している様子が感じられる。目に見えないポーラスがうまく表現されている。(安東)
1X11A121 仁熊 佑太 A++
















穴の開いたスラブにより構成されたドミノの装いの中で、有孔のスラブを透過して、垂れ下がるつららのような「ハリ」が、垂直な造形を作り出している。鏡面の垂れ下がった造形がポーラスな全体像を写し出している。
見せるべき箇所とそうでない箇所について視点のしばりを与えられるとよかった。(博多)

1X11A015 市川 拓史 A++



 










レンコンのような透明のビニル素材がたち並んで、規則正しいポーラスのキューブが出来上がっている。密にかみ合わない部分が、結果的にポーラスをつくり出していて、素材の選び方によって、光を絶妙に浸透させる。フジツボのような断面も印象的である。(TA堀)
1X11A089 高位 慧文 A++



 



















矩形枠組に挿入される木製直方体の筒の構成。無数の方向性をもった開口。穴の生成物を断ち切った起伏ある立体という感じ。ストレートな読み取りとして好感がもてる。作者は何かを飾るshelfとして構想したようだが、直裁な表現をかいたい、と思う。(入江)

第五課題『ポーラス』


出題者 安東陽子



ポーラス



ポーラスはスポンジなどの多孔質体の総称です。形状に定義はありませんが、一定の空間を占める体積があり、その中を空気や水がある程度自由に流れる隙間があります。フィルター等の工業的な用途がある一方で、例えばジャングルジムや地引き網のような、別の機能を持つ物体や、そよ風が通り抜ける樹木の枝や葉など、複合的な空間の広がりとも感覚的に共通するものがあります。ここでは、そのようなポーラスの性質に着目して、隙間の多い素材を使用するだけでなく、立体的な骨格を工夫するなど、身体的に感じることのできる、心地よさを与えるような、風通しの良い作品を提案してください。





提出物:立体(275×275cmの台座の上に設置。台座も丁寧に作ること。)

出題日:11月 7日
提出日:11月14日 13時30分(厳守)
講評日:11月21日

2012年11月19日月曜日

1X11A024 内島 達也 A+++
















卓上の七味という小さなモチーフを発掘仕分けするというシンプルかつ壮大な労働を最小の形で開示している。原料を単に並列するのとは決定的に違う何かがそこには横たわっている。
処方時と同様の形で7種類の種子や粒子の定量化されている一方で、混沌一体としてはじめて効果をあげる、香り、風味、食感、など色分けできない不可逆かつ不可分な情報の欠落。復元と同時に失われる情報がミニマルな形で抽出されている。(博多)

1X11A124 橋爪 慧太 A+++
















(なぞる)41
1つの丸をトレーシングペーパーをかさねて41回なぞった作品。伝言ゲームのように少しずつずれていき丸からは離れていく。コピーと復現との差を、又、差異のおもしろさにこそ本質があるとも感じさせる。シンプルな表現が功を奏した。(間下)

1X11A112 永田 奏 A++
















ロウソク
氷結保存されたものを解凍してモドスというプロセスを装置的にとらえた作品。
(点火)他者による偶発的発掘行為によってもたらされる個人の中に埋没し封印されたミクロな象徴化された時代性を浮き彫りにしている。一つの形の消滅と同時にもう一つの形が姿をあらわす。そのときに崩れていく家型が予言的で、一対の不動産と動産のように、パッケージ化されたはかない現在性とその宿命的な結末を見る者に予感させる。(博多)

1X11A059 小林 大純 A++






白木の板を刳抜いた部分にレンガ色の断片が嵌め込まれている表紙が清楚である。レンガ色と淡いモルタル色の凹凸のレリーフが、見開きに開かれ、片方が片方の凹凸として一枚の面として閉じられる。“さいごはひとつ”なのである。「復現」とは、なにかとなにかがひとつになることである、という思想が作品を導いているところが良い。(入江)
1X11A038 海塚 実里 A++


 













落款のある猫とバッタの華山(渡邉)の由緒ある画を描いている。作者が果敢に「復現」を試みた猫とバッタの彫刻が合わせて作品としている。“果敢な復現”が実現されていることが嬉しい。(入江)